今自分が所属しているバンドでCDを作ることになりまして、
一昨日までCDジャケットのデザインを行なっていました。
そのとき調べたことなどを書いてみます。
制作物の種類や制作の環境など

今回作るCDはプラスチックのケースではなく、
紙のケースを採用しました。
紙のジャケットケースを展開したものをMacでデザインして、
プリント後に組み立てて、そのなかCDを入れます。
iPhoneで撮影した写真をメインに持ってきて、
補正や変換にはPhotoshopを使いました。
加工後の写真をIllustratorに取り込み、
ジャケットを制作しました。
今までアプリ用のアイコン制作などでIllustratorを使うことはありました。
しかし、今回は作るものが印刷物なので、
「画像解像度」などの、「アイコン制作」とは異なってくる部分が勉強になりました。
[制作環境]
Macbook Pro 2009 13inch + 20inch Cinema Display
Core 2 Duo 2.26GHz
メモリ8GB
Photoshop CS5
Illustrator CS5
画像解像度について
画像解像度とは、画像の精細さをあらわす数値で、
dpi(dot per inch)や、ppi(pixel per inch)という単位が使用されます。
Photoshopではppiで表記されますが、呼び方はdpiが一般的です。
ピクセル(ドット)が1インチ(=25.4mm)にいくつ並んでいるかを示していて、
数値が大きいほど、画素の密度が高くなり、高精細になります。
参考: 配置画像の解像度
画像解像度は用途によって異なります。
パソコンの画面などで見るもの(Webページなど)は72〜96dpi程度で、
印刷用の解像度は350〜400dpi程度のようです。
・参考: Apple製品のppi値
name ppi(dpi) iPhone 5/4S/4 326 iPad Retina 264 MacBook Pro Retina 13 227 MacBook Pro Retina 15 220 iPad mini 163 MacBook Pro 13 113
今回はiPhoneで撮影した写真を使います。
iPhoneで撮影した写真の画像解像度は72dpiですが、
今回は印刷物をつくるので、画像解像度を350dpi程度に変換します。
そこでPhotoshopで画像解像度を変換しました。
・Photoshopで画像解像度を確認する
「イメージ」メニュー→「画像解像度」
「画像の再サンプル」のチェックを外して「ドキュメントのサイズ」欄の「幅」か「高さ」に使用サイズを入力すると、その使用サイズにおける解像度を確認することができます。
また「解像度」を印刷用適正解像度に変更すると、その解像度における使用サイズを確認することができます。
レイアウトについて
画像の用意ができたのでIllustratorでジャケットを作っていきます。
まずジャケットの展開図をGoogle画像検索で探しました。
検索ワードを試行錯誤して、”cd sleeve design”のワードで期待通りの検索結果が得られました。
googleで検索 “cd sleeve design”
その検索結果の中から見つけたページに載っている展開図を参考にして、
デザインを進めていくことにしました。
下記のページなのですが
紙ジャケットやプラケース用などたくさんの展開図が載っています。
寸法: DVD and CD disc replication paper parts and templates
フォントについて
今回のジャケット制作では、
オモテ面にバンド名とアルバム名
ウラ面に曲の歌詞を入れることになっていました。
それらの文字に使うフォントは、
Macbookに元から入っているものを使いました。
文字のレイアウトは「ノンデザイナーズ・デザインブック」という本で学んだ、
「近接、整列、反復、コントラスト」
という4原則を基本にして、
バンドメンバーやりとりしながら決めていきました。
・ノンデザイナーズ・デザインブック
“デザインを正式には学んだことがないけれど、ページをデザインする必要がある人々”を対象として書かれた本で、例を示しながら基本的な原則を解説しています。これを読んだら即プロになれるわけではありませんが、ページのデザインを見る目は確実に変わりました。おすすめの本です。
その他の参考にしたもの
自宅にある紙ジャケットCDやプラケースCDのブックレットを参考にしました。
文字のレイアウトや色などに着目して、
参考になりそうなCDをピックアップしていきました。
歌詞の背景は写真ではなく単色の背景が多かったり、
紙ジャケットのケースを良く見ると、厚紙の上に薄い紙が貼りあわせてあったりと、
今回初めて気づくことも多かったです。
いざ、入稿
ジャケットのデータが完成したので、
入稿に関してのフォーマット指定をチェックしていきました。
トンボについて、罫線の太さ、色の指定、塗り足しについて、レイヤー設定などをチェックしていき、修正を加えて入稿しました。
現在、データチェックや製版が終わっていて、
印刷/発送を待っている状態です。
出来上がるのが楽しみです。
それでは。